徒然なるaha日記

aha(アハ)という女が綴る日々

「パラサイト 半地下の家族」 〜徒然なる映画感想1月

1月に観ていた映画がなんとアメリカのアカデミー賞 作品部門を受賞したので、改めて書いてみた。ネタバレちょっとあり。

www.parasite-mv.jp


持たざる者の奪い合いは、金持ちではなく同じくらいの持たざる者同士というのも現実感があり説得力もある。最初の面白みがある軽やかさからの急展開に大変見応えはあったが、何度もみたい作品ではないかな。気分が良くなるオチではなかったしね。

特にラストを予感したのが、あの家族が小銭を稼いだ時に、何かパラサイトから脱して生活できる行動を起こさず享楽的に焼肉を味わっていた姿だった。

実は韓国映画自体初めてだったが(しかもいきなりの傑作の当たるってラッキー)、中国映画同様、似た顔でありながら文化の違いを目の当たりにした。こんなに表現方法が海1つ隔てただけど違うんだなぁ。昨今の緊迫した関係は韓国のお家事情の他にも、日本の政治家が日本流のやり方を固執して臨機応変に変えきれていないからでは?もう少し対応次第で関係を穏やかに出来たかもしれない。

未見だが映画「JOKER」も格差社会の内容らしいし、格差でいうとよっぽどフランス革命前の方があっただろうけど、情報がこんなに出回る世の中で、自分がいかに持たざる者かと実感してしまう辛さがこの時代にはある。洋服もハイブランドファストファッションに二分化されてきて、ミディアム層のアパレルが窮地に立っているらしいし。ということは、私がもっと幼い頃の方が富が配分されていて、現在また不均等に戻りつつあるということか。

現在は夫のサラリーのみで暮らしている私は、個人的に潤沢な資産があるわけでもないから、今何かあって一人身になったら子持ちで無職の私には彼らのような生活が待っているかと思うとゾッとした。誰でもその立場になる可能性はある。

ちょっとした事にも炎上する世間の非寛容さと自己責任という救済策の無さが、少しでもつまずいた人たちへのチャンスを次々と奪っていくようだし、だんだんその存在が社会的に大きくなっているように、不景気をどっぷり味わったロスジェネ世代の私はこの雰囲気を感じてる。そこに呑み込まれまいとする位置でなく、ちゃんと安全地帯でジャージャーラーメンを食べる為に、正しい努力をするわ。

 

追記:若妻役の女優さん、かわいかった〜。